El Paseo Colombia Caturra Washed Fermented with enzymes(7/24焙煎)
こんにちは rikuto です。
当商品は購入していただいてから焙煎をする[受注販売商品]です。
7/24に焙煎後 7/207頃を目安に順次発送を行います。
「Colombia El Paseo Caturra Washed Fermented with enzymes」
コロンビアの南部、エクアドルとの国境に位置するナリーニョで生産を行うHuver Castillo氏が持つ農園 El Paseoで栽培されたCaturraです。
じんわり美味しいCaturra...ではなく、こちらはバキバキのカトゥーラ。
色のイメージもいつもの印象派っぽいやつよりもビビットカラーのバキバキビビットです。
いわゆるイノベーティブなプロセスを経て完成されたコーヒーです。
Washed…と書かれてると綺麗めのコーヒーなのかな?と僕もよく感じるイメージなのですが、近年の複雑化された精製処理において、テイストを事前に予測するために重要なのは、発酵過程です。
今回の発酵は「Fermented with enzymes」
何のこっちゃって感じですね。
プロセスについて以下、インポーター情報より引用。
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ナリーニョのエル・パセオ農園のロケットフラワーコーヒーの製造工程は、熟したカトゥーラ種のチェリーを厳選することから始まります。これにより、卓越した品質が保証されます。チェリーは36時間のチェリー発酵の後、ホッパー内の全水の2%の海塩を使用して浮上および消毒処理されます。その後、豆は制御された安全弁を備えたステンレススチールタンクで嫌気性発酵にかけられます。2番目のホッパーに移され、パルプ化された後、浸出液が集められ、特定の花の香りを促進するために酵素が添加された200リットルの浸出液が各発酵タンクに使用されます。最大2,800キロのコーヒー豆が入る各タンクで6日間コーヒーが発酵され、複雑な風味が生まれます。その後、豆はサイロで38度以下の温度で2〜3日間機械的に乾燥され、理想的な水分レベルが確保されます。その後15日間の安定化期間が設けられ、コーヒーの均一性と品質が保証されます。この細心の注意を払ったプロセスにより、レモングラス、クエン酸、柑橘類、ココア、コーヒーの花、花、オレンジ、そして甘いアロマの豊かな風味が生まれ、ロケットフラワーコーヒーは他に類を見ない逸品となっています。
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この商品はRocket Flowerという名前で流通していますが、誰か名付けたものなのか明記されていなかったため今回はいつも通り農園名+品種+精製方法で記載します。
さて、ではこのプロセス。実際どういうことなの?って僕が感じたように皆さんも思われてると思うので、今回はプロセスについて考えてみようと思います。
①36hours Aerobic Fermentation
まずは熟したチェリーをチェリーのまま36時間の好気性発酵(いわゆるナチュラル)ですね。チェリーが持つ酸度や糖度を更に高めるアプローチのように伺えます。
コーヒーチェリーが持つ糖や酸が栄養となって微生物たちの発酵が行われる事を考えると、メインで行う発酵の下準備といったところでしょうか。
②フローター選別
海塩水を用いたフローター選別と消毒です。例えば糖度が低いフルーツが水に浮き、糖度が高いフルーツは水に沈む。甘いトマトの見分け方とかでよくみかけるあれですね。水を使用したフローター選別自体は多くの生産国で行われていて、より糖度が高いチェリーを選別しておいしいコーヒーを作るために必要な過程だと認識しています。糖度が低いチェリーから取れるコーヒー豆は酸も甘さも少なく、浅く焼いたときにどこか抜けた感じの味や焦げた味を目立たせる原因なんじゃないかと思ってます。ここでは最初の発酵の際に活発になった菌の鎮静化(というより殺菌?)も同時に行っている感じですね。
③パルピング
インポーター情報ではパルプ化…とありますがいわゆる脱穀です。果肉を機械で剥いて、パーチメントの状態にしていくやつです。おそらく、このときに絞られたコーヒーチェリーの果汁(≒モスト?)がこのあとの発酵に使われてるんじゃないかと思います。
④6days Anaerobic Fermentation
ステンレスタンクを用いた嫌気性発酵ですね。最大容量2800kg。ほんまに…?でかすぎん…?と思いつつ、やはり圧倒的な規模感が本当にあるのは生産国なんですよね。ここでは先ほどのパルピングの際に絞られたコーヒーチェリージュースに酵素を添加して、パーチメントの状態のコーヒーを発酵させていきます。めちゃめちゃ甘酸っぱいコーヒーチェリージュースに、タンパク質である酵素が加わることで浸漬液に潜んでいる微生物たちの活動がより活性化され、発酵が促されるんだと思います。
…何かしらのジュースを加えて発酵させてつよい味が生まれてるからインフューズなんじゃないの?ってテイストから予想される方もいらっしゃるかと思いますが、線引きが難しいのがスペシャルティコーヒー。
あくまで僕の私見ですが、プロセスの際に、コーヒー由来ではない、別の味がついたものを添加しているとインフューズ。コーヒー由来のものを駆使して味わいを増幅させているとインフューズではないんじゃないかなぁと思います。
そして今回のこのロットに関して、インポーター情報にある「浸漬液」が完全にコーヒーから作られたものであればノットインフューズ、香りや味の基になる他の素材も加わってるならインフューズなんですかね。
発酵の世界は本当に未知数。
日本酒やワインに精通している知人に聞いてみても、酵母添加を行うそれらのお酒では比較的酵母で香りや酸質を比較的コントロールできるそうですが、とはいえ本当に緻密で繊細な作業なんだそうです。人間にも目に見えない菌がたくさん付着していて、発酵させる媒体にとって、それらがいい働きをするときもあれば悪さをするときもある。管理が非常にデリケートな世界です。
…となると、発酵を完全にコントロールしようとするとプロセスとプロセスの間の環境さえも重要になってくるんじゃないかと思います。果たしてそこまで管理しきれるのでしょうか…。
となると、僕らが知りたいのは大まかにどんな味を目指しているのか。
そしてこのコーヒーを美味しく飲むにはどう淹れたらいいのか、ってところですね。
前置きが長くなりましたがここでやっと本編です。
このコーヒーのカップを取った時にはとにかく強いフルーツ香と発酵香を感じました。ただ、香りの強度に対して甘さや酸質が伴っていないニュアンスもキャッチしました。
僕は味覚的に甘くてトロッとしたコーヒーが好きでストアにもそういったコーヒーを並べがちですが、実際には味覚的には甘さがあるわけではないが、甘い香りを強く感じるコーヒー≒甘いコーヒーと認識することもあります。そんなコーヒーが一定数人気なのも事実。僕もスペシャルティコーヒーに興味を持ったきっかけはこういうコーヒーだったなぁと思い出しました。
ではこのコーヒーが持つポテンシャルを活かしつつ抽出レシピでバランスを整えてあげられたら。この華やかなコーヒーを淹れて、同じように誰かの興味を引くこともできるのではないでしょうか?
まず、香りは桃やメロンのような、発酵から来てるであろう華やかでリッチなフルーツのニュアンスを感じました。酸味を主体にして細挽きの短時間抽出にすると、とにかく強い。カップ1杯飲みきれないほどの強度感になってしまいました。どうやら味が出やすいんでしょうね。このコーヒー。
逆に、甘さを出そうとして粗挽きの長時間抽出にしたとき、カカオのような暗い苦味も感じやすくなり、甘さを感じにくく酸と苦味が主体になってバランスを取るのが難しい印象も受けました。
なので今回は、その中間点を狙います。
まず挽き目は粗挽き。こういう発酵感がしっかりあるコーヒーって、無理にキャラクターを立たせようとしなくても勝手に出てきてくれるように感じるので、粗くして甘さ主体のカップを狙います。そしてその粗い挽き目からいい成分をたくさん取り出すために抽出前半で注湯を何回にも分けて細かく味を取り出していきます。そして粗い粒子から十分に酸と甘さを引き出したら最後は一気に濃度調整です。時間をかけすぎないように、最後は1投でサクッと仕上げます。
今回は少し挑戦的ではありますが、甘い香りのコーヒーをクドすぎない範疇でアロマや酸味を残しつつ最大限甘さを抽出してとろっと飲みやすい液体を作ることを目標としたレシピにしてみました。
Here is how I brew it 僕ならこう淹れる
粉量13g / 中挽き(Comandante 26click) / 90℃
0:00-0:07 30g
0:40-0:45 60g
1:00-1:05 90g
1:20-1:25 120g
1:40-1:50 200g
2:05-2:15 finish
発酵感が強いコーヒー、
君ならどう淹れる?
飲んでみた感想もお待ちしています。